3年9カ月で上場 M&A総研CEOの経歴
佐上社長のご経歴を教えてください。
神戸大学を卒業して、サイバーエージェントグループの株式会社マイクロアドに入社し、広告配信システムDSPのアルゴリズム開発をしていました。また、大学在学中にデザインの学校にも通っていましたので、デザイナーとしても活動していました。会社員時代は個人事業主として活動もしていたのですが、その後、M&Aで会社を売却することに関心を持ち、1年で10億円以上での売却前提で女性のメイク・ファッションに関するインターネットメディアと男性用化粧品を扱う会社を設立し、ちょうど1年で国内最大手のPR会社ベクトル(東証一部6058)に12.5億円で株式譲渡し、その後M&A総合研究所を設立致しました。
どのような経緯でM&A総合研究所を設立されましたか。
元々は私の祖父も経営者で後継者問題を解決出来ずに廃業した過去もあり、日本の文化や伝統・技術を残していくことのできるM&Aに高い社会貢献性を感じていました。
その中で、売却後の1年半ほど上場企業の子会社社長として会社の経営を継続し、その間に売却した会社を通じて会社や事業の買収や売却を10回以上(売買総額約50億円)経験しました。その過程で、複数のM&A仲介会社のコンサルタントの方ともお会いしましたが、非常に優秀な人材が多いと感じる一方で、営業方法や業務システムはアナログで非効率な部分も多いと感じました。そして、自分自身もM&Aの買収や売却を経験していく中で、実体験として困ったことも数多くあり、M&A仲介会社の必要性を強く感じたことと、事業承継に困っている経営者が多いことも感じていたので、IT業界出身である自分が、ITを駆使した効率的な仲介会社を作ることで、より多くの経営者を救いたいという想いでM&A総合研究所を立ち上げました。
M&A総合研究所について
M&A総合研究所の提供するサービスの特徴を教えてください。
大きな特徴は2つだと考えております。
1つ目は、AIの導入やIT化を進めていくことによる業務効率化です。この効率化がされていることによって、営業社員はオーナー様との面談時間などに業務時間の多くを割くことが出来ております。やはりM&Aは人間関係(信頼関係)から始まることが多いと考えており、オーナー様との面談時間などに時間を費やせるということは、それだけ営業面では優位になると思っています。(※このシステムは実際にお会いした際にお見せ致します。)
2つ目は、完全成功報酬制の料金体系です。AIやIT化を進めていくことで業務が効率化されており営業活動などに掛る間接的な経費の大幅な削減出来ているので、完全成功報酬型のM&A仲介ビジネスモデルを確立出来ていると考えております。社内に弁護士や会計士などの専門家がいるしっかりとした体制で、完全成功報酬型のサービスを提供出来ているのは弊社だけだと思いますので、オーナー様への訴求力としてかなりアドバンテージがもてるのではないかと思います。
貴社ではどのような案件をサポートされているのでしょうか。(案件規模、業種、事業承継・戦略的提携、スタートアップ等)
今は事業承継の支援実績がほとんどで、全国の様々な業界を幅広く支援をさせて頂いています。また、自分自身がIT業界やスタートアップ界隈のビジネスに対して、知見があるということもありベンチャー企業やスタートアップ企業のM&Aの支援実績も数多くあります。スタートアップ企業は企業価値の考え方から事業承継案件とはまったく異なりますので、弊社が国内で最も強い仲介会社だと思います。
今後の会社のビジョンを教えてください。
もともとIT業界で起業したときに思ったのは、その世界に閉じこもっていては、社会に対して価値貢献が薄いと感じていて、レガシーな産業にテクノロジーを掛け合わせることによって、爆発的に伸ばせる業界が多いと感じていました。そのうちの1つがM&A業界でした。(上記の通り)今後に関しては、M&A仲介のみならず、弊社自らがレガシーな産業での買収をしていき、テクノロジーを組み合せていくような取り組みが出来たらおもしろいのではないかと思っています。